今回は(今回も?)役に立たない話です。
旧バーン社は現インフォア社と同様「製品を買収して連携する+α」という道を突っ走っていました。買収した製品群の一部は今でも残っていて、インフォア社の製品ラインの一部になっています。
<<Open World>>
簡単に言うと、現インフォア社の「ION」みたいなものです。複数製品を連携したり、ワークフローしたり、イベントマネジメントしたりダッシュボードしたりする製品です。2000年頃、Baan5.0cのリリースと共に発表されました。現在も「Integration for LN」という名でLNとの連携機能(LNとMS Word/Excelとの連携など)として生き残っています。
<<Scheduler、Planner>>
Schedulerは、元をたどればカナダのBarcrain社のMoopiというスケジューラです。Plannerはボーイング社やフレクトロニクス社にも採用されているグローバルサプライチェーン計画システムです。各々国内にも導入事例があります。現インフォアにおいてはプロセス製造業向けなどのSCM、S&OP系ソリューションも取り揃えています。
<<iBaan PLM>>
PLM8と名前を変え現在はInfor PLM Discreteと言います。元はBAIN(BA Intelligence Networks)社(後にc-Arkと社名変更)のMANTA PDMという製品で、世界で初めてのVisual PDMという売り文句でした。2012年、インフォアはこのPLMを全面的にWEBアプリ化して生まれ変わりました。
<<CAPS>>
現インフォア社においてはSCE(Supply Chain Execution)の一部機能(TMS)として生き残っています。バーン社がCAPS logistics社を買収し、その後SSA社に売り飛ばしてしまいましたが、SSA社がバーン社を買収し、インフォアがSSA社を買収し・・・結局は現インフォアの製品として生き残っています。
<<bisam/btam>>
かつてのバーン社はデータベースも作っていました。ただしBaan専用データベースです。バカ高い市販DBを買わなくてもBaanが使える、というものでしたが、餅は餅屋ということで2000年位にやめました。軽くて早かったんですけどね。
<<DDC(Distributed Data Collection )>>
簡単に言うと、バーコード連携機能です。入出庫や棚卸、製造実績登録などの機能をハンディターミナルで行う為の機能です。VT端末用の画面やプログラムを提供していました。LNになったとたんに無くなりました。
今はInfor Warehouse Mibolity(旧Infor10 Barcode、BridgeLogix)によって、このような機能を実現します。
そんなこんなで、様々な企業や製品を買収していたバーン社でしたが、実はWeb会議のWebEX(現在はCiscoの持ち物)や、SAP社ポータル製品のTopTierは、かつてバーン社の持ち物でした(正確にはバーン社創業者の個人会社のもの)。TopTierは「Baan Data Navigator」と呼んでいました、とさ。
次回は、【LNよもやま話 #8 導入方法論(仮題)】をお伝えしたいと思います。役に立たない話が続きます。