2012年11月16日金曜日

【LNよもやま話 #6 Dynamic Enterprise Modeler】

今回はLNBaan)の特長のひとつである「DEM」をご紹介します。
DEMとは「Dynamic Enterprise Modeler(方法論として呼ぶ時は「Modeling」)」の略称です。
「えっ!?『ダイナミック・エンタープライズ』をモデリングするの!?」と思われた方、正解です。
「『エンタープライズ・モデリング』を動的に!?」と思われた方も正解です。
「『ダイナミック・エンタープライズ』って何???」「モデリング???」って方、今回は全然面白くありませんので読み飛ばして下さい。

本来、「ERP」とはエンタープライズのリソースをプランニングするアプリケーション・ソフトウェアですから、最初に「エンタープライズ」をモデリングする必要があります。簡単に言うと自社内外のモノとカネと情報の流れを定義します。
さて、モデリングをどうやって実施しましょうか?紙に書きますか?何かのツールを使いますか?従来の業務モデルや業務フローをそのまま書き出しますか?
そこで登場するのが「DEM」です。DEMはモデリング・ツールであり、モデリング方法論でもあります。
DEMでやること、出来ること>
1.自社内外および、自社拠点間のモノとカネ、情報の流れをお絵描き
2.LN導入拠点ごとに拠点内のモノとカネ、情報の流れをお絵描き
3.情報の流れに応じてLNの各機能とのマッピング
4.(必要に応じて)組織(役割)ごとにLNのデータアクセス権限を定義
5.(必要に応じて)個人ごとのLNメニューを生成

・・・国内外に数十拠点もあるような企業が上記のことをやろうとすると大変な労力を要します。
そこで活躍するのが「EBMEnterprise Business Model)」です。これは、上記の2.と3.のひな型です。ビジネスケース(見込生産、受注生産・・・)ごとに業務プロセスフローがお絵描き済になっています。
「インフォアが作った業務プロセスにはとらわれたくない?」・・・そんな製造業にはEBMは必要ありませんが、製造業向けERPとして世界一高機能なLNを使いこなすことが出来ますか? LNの膨大な機能についてアプリケーション・コンサルタントから全部説明してもらいますか?

と、DEMの良いメリットをつらつらと書きましたが、中堅・中小企業へのLN導入の時にはDEMを使わない方が安く早く導入できる場合もあります。DEMは「複雑に絡み合っている企業の仕組みをシステムに落とす」ためのものですので、最初からシンプルな仕組みの企業へのLN導入に対するDEM効果は小さいです。

ちなみに、DEMは、大昔はオルグウェア(Orgware)と呼んでいました。オルグウェアのプロモーションビデオを見たことが有る人は少ないと思いますが、宇宙ステーションがドッキングするような映像によって業務プロセスがきっちりかっちり組み立てられていく様子を表現してしたものでした。

なお、英語版Wikipediaの「Dynamic Enterprise Modeling」の項には、結構詳細な説明が記載されています。

次回は、【LNよもやま話 #7 そう言えば昔はこういうのがあったっけ?(仮題)】をお伝えしたいと思います。