2015年3月31日火曜日

【LNよもやま話 #18 BaanIVとLNの違いって何?】

Infor LNの前身のひとつが1996年にリリースされたBaanIVですが、現時点でもBaanIVを使っている企業は数多くあります。なぜ、そんな昔のERPが今でも使用出来る理由についてはLNよもやま話 #12 Porting Setって何よ?】をご覧頂くとして、BaanIVからLNへアップグレードについてご相談頂くこともあります。今後もBaanIVは最新プラットフォーム上で動作し続けるので、アップグレードする理由が無ければ無理やりアップグレードする必要はありません。
もちろん、BaanIVからBaan5、そしてLNになる過程で数多くの業務機能、技術機能が追加、改善されています。もし、下記のような「BaanIVでは出来なかったことがLNでは出来ること」に大きなメリットを感じるBaanIVユーザーはLNへのアップグレードを検討してみては如何でしょうか?

BaanIVLNの主要な相違点>
・各種オーダの桁数が6桁から9桁になった
・各種オーダに日付だけでなく時間(時分秒)を持つようになった
・品目桁数が16桁から38桁になった
・カスタマイズ工順、カスタマイズBOMが標準工順、標準BOMと同一テーブルになった
PRPDRPMRP機能が、ひとつの処理にまとめられ、1回で全てを実行できるようになった
・販売、購買などの全ての入出庫処理がひとつの機能にまとめられた
・販売、購買などの全ての請求処理がひとつにまとめられた
・製造、プロジェクトなどの全ての時間会計処理がひとつにまとめられた
・顧客、仕入先マスタがひとつのマスタにまとめられた
・販売、購買オーダステップに「自動実行」フラグが付いた
・ロットとシリアルを並行で持てるようになった(どちらでもトレース可能)
・会計ディメンションが最大12種類になった
・サービス管理機能の大幅な機能拡張
UIWebブラウザになった(BWのインストール不要)
・画面表示項目の選択や見出しの変更が使用している画面から出来るようになった
・データの条件により(例:納期遅れ)データの表示色を変更できるようになった
・ユニコードの採用によりひとつのインスタンスで多言語を取り扱えるようになった
・各種名称を多言語で持てるようになった
Excelへのデータエクスポート、Excelからのデータインポートが画面からボタンひとつで可能
・ライセンス管理の仕組みがERPから独立した(複数ERP環境をまとめて管理可能)

ここに挙げた以外にも数多くの機能追加、改善がありますが、コンセプトとしての違いもあります。BaanIVが開発された当時のコンセプトは、「製造業のためのERP」でしたが、世間一般的には「工場のためのERP」と理解されることもありました。現在の製造業においてはグローバル分業化が進み、かつグローバル統制管理が要求され、より一層の変化対応力も要求されます。これらの要求に応えるためのERPとして「真のグローバル製造業のためのERP」というコンセプト(単に工場の業務管理システムではない)で更なる進化を続けているのがInfor LNです。


ちょっと表現が大袈裟ですかね?