もし、使っている、使っていたという話を聞いたことがあるのであれば、次の質問です。
実は、「MANMAN」「MK」もInfor LNの傍流であるということをご存知ですか?
Infor LNの源流をたどれば、オランダのBaan社(英Invensys社に買収後、米SSA社に買収。現Infor社SSA社をまるごと買収)にて開発された製造業向けERPであることは以前にも書きました。
1980年代から90年代にかけて、オランダの小さなソフトウェアベンダーであった旧Baan社は開発したアプリケーションを世界に拡販するために、そのソフトウェアをいくつかの会社へOEM供給しました。OEM先はHP社であり、ASK社などです。
HP社にOEM供給されたERPは「MANMAN/HP」と呼ばれました。またASK社にOEM供給したERPは「MANMAN/X」と呼ばれました。本家のBaan社では「BMCS」「TRITON」と呼んでいたころの話です。
OEM先では、MANMANに独自の改造、追加を加え、(当時のBaan社とは比べ物にならない)広い自社グローバル・ネットワークを使って世界中の製造業へ「MANMAN」を販売しました。
その後、ASK社は米CA社に買収され「MK(Manufacturing
Knowledge)」というビジネスユニットとなり、「MANMAN/X」も「MK」に改名されました。
もちろん、OEM供給された「MANMAN」「MK」も、現Infor
LNと同様の技術基盤(※)を持っていますので、長年にわたり製造業の基幹システムとして使われていました。
(※)お暇があれば、LNよもやま話 #12、#13をご参照下さい。
その後、CA社のビジネスユニット「MK」は、製造業向け以外のアプリケーションも取り扱う「interBiz」というビジネスユニットに統合されました。
ここで、Infor社マニアの方は気付いたかもしれません。Infor社が買収した、旧SSA社は2002年(2003年にBaan社を買収する前!)に、CA社から「interBiz」を買収しています。
うーん、ややこしい話ですね。
簡単に言うと、1992年に旧Baan社から旧ASK社へ旅立ったアプリケーションが世界中をぐるりと回って、結局は現Infor社が所有しているという話です。
もし、貴社、もしくは貴社の関係する製造業で「『MANMAN』『MK』を20年使っているのだけれど、そろそろ次期ERPを検討しようと考えている」というような話を耳にされたら、是非Infor LNを第一候補に推薦して下さい。次の20年、もしくはそれ以上の年月をInfor LNで管理することが出来るはずです。